乳児湿疹
乳児湿疹
こんなお悩み・症状はありませんか?
- 赤いプツプツ・カサカサがある
- 小さな水ぶくれがある
- 黄みがかったかさぶたがある
- 湿り気のあるフケがでる
- 膿が出る
このような症状やお悩みがある方は当院にご相談ください。
乳児湿疹とは?
乳児湿疹とは、1歳未満の乳児に多く見られる湿疹のことです。顔、頭皮、首など皮脂の分泌が多い部位に生じやすく、ニキビのように赤く盛り上がったものや、皮膚にうろこ状のかさぶたを形成するものなどさまざまなタイプの湿疹が見られるのが特徴です。
多くは皮膚を清潔に保つなどのセルフケアを行うことによって改善できますが、なかには湿疹に細菌感染が生じて悪化するものもあり、医療機関での治療が必要になるケースもあります。また、かゆみや痛みなどの不快感を伴うときは機嫌が悪くなったり、哺乳量が減ったりするなどの変化が見られることも少なくありません。
乳児湿疹の症状
乳児湿疹は乳児期に見られる湿疹の総称です。そのため、症状は原因によって大きく異なります。
まず、乳児湿疹のなかでもよく見られる“乳児脂漏性湿疹”は、顔や頭皮、首などに赤い小さな湿疹が散在し、うろこ状の黄色いかさぶたやフケのような塊が皮膚に付着するのが特徴です。一般的に痛みやかゆみを伴うことは少ないとされています。しかし、皮膚に炎症が生じた部位に二次的な細菌感染などを生じると、痛みやかゆみが生じて機嫌が悪くなる、哺乳量が少なくなる、皮膚を掻きむしるといった症状が現れることも少なくありません。
また、毛穴詰まりによる“新生児ざ瘡”は顔や首、背中などに米粒大の白色や赤色の湿疹が現れます。詰まった毛穴の内部は細菌感染を起こしやすく、悪化すると湿疹が赤く腫れたり、膿が出たりすることも少なくありません。炎症が悪化すると、かゆみや痛みも強くなるため、掻きむしって炎症が広がってしまうこともよく見られます。
乳児湿疹の原因
乳児湿疹は症状がさまざまで、月齢によっても状態が異なるため、特定は難しいですが以下のようなことが原因と考えられています。
【新生児挫創、いわゆる新生児ニキビと言われるニキビのよう赤いポツポツ】
【頭皮や眉毛付近に黄白色のかさぶたが広がる脂漏性湿疹】
▶出生から6か月頃までの赤ちゃんはママからのホルモンの影響で皮脂の分泌を過剰に促すと考えられています。赤ちゃんは毛穴が小さいため、詰まった皮脂が炎症を起こし、湿疹を誘発します。
【外部の刺激に敏感になって表れる乳児湿疹】
▶生後6か月後以降になるとホルモンの影響が薄れるため皮脂の過剰分泌が減っていくため、乾燥などにより皮膚バリアの低下し湿疹が増えていきます。
また、赤ちゃんの皮膚は外部刺激から守るバリア機能が未発達なため、よだれや食べこぼしなどの汚れ、衣類などによるこすれなど、ちょっとした刺激でも影響を受けやすく湿疹を起こします。
【あせも】
▶赤ちゃんは発汗コントロールも未発達で、変化により活発に発汗します。清潔に保たずにいると汗による炎症を起こします。
乳児湿疹の治療法
乳児湿疹の多くは治療をする必要はなく、入浴時に顔や頭皮、首など皮脂の分泌が多い部位を泡立てた石鹸で丁寧に洗うなど、皮膚を清潔に保つことで自然に改善していきます。また、皮膚に付着したかさぶたやフケのような塊は皮脂が固まったもので、入浴時などによくふやかしてガーゼなどでやさしく拭き取ると剥がれます。
一方、これらのセルフケアを入念に行っていたとしても症状が改善しない場合は、皮膚の炎症を抑えるステロイド軟膏や乾燥を予防するワセリンなどの塗り薬による治療を要します。また、湿疹から膿が流出しているようなケースでは、抗生剤入りの軟膏が使用されることも少なくありません。